2018年9月25日火曜日

あなたは思ったよりも好かれている

The Liking Gap in Conversations: Do People Like Us More Than We Think?

 今回の話題は心理学的なものなのですが、皆さんは周りの人に自分がどう思われているかって気にならないですか。「人にどう思われようが自分は自分」と割り切ることができればいいのですが、多かれ少なかれ他人との関わり合いを持ちますし、他人にイヤな奴だと思われたくないという心理は多くの人が理解できると思います。元記事は、Cornell UniversityのErica Boothby氏をはじめとして、Harvard UniversityのGus Cooney氏、University of Essexの Gillian M. Sandstrom氏、Yale UniversityのMargaret S. Clark氏の共同執筆論文です。

 論文の結論は、「会話相手が自分をどう思っているのか」ということについて本人と相手の認識は大きく異なっているということです。知らない人と会話した際、相手は会話を楽しんでいるのに、こちら側はそのことに気づかないということが多いのだそうで、このことは「認知の錯覚」と呼ばれています。

 例えば、初対面の2人をペアにして「出身は?」「趣味は?」といったありきたりの質問の会話をする実験で、実験後に被験者に
(a) 相手のことをどのくらい好きになったか
(b) 相手は自分のことをどのくらい好きになったと思うか
ということを評価してもらいます。被験者の平均をとると、(a)よりも(b)の方が低く評価されがちだったとのことです。つまり、自分が相手にどう思われているかということについては、我々は「過小評価」しがちだと言えると思います。定量的な分析だけでなく、会話の様子を録画した映像でも、被験者は相手の「興味」や「楽しさ」を示す振る舞いに気づいていないことが多いとのこと。

 これはとても面白い結果です。というのも、人は「能力」に関しては自分を過大評価する傾向にあることがわかっています。能力の低い人ほど自分を過大評価する認知バイアスは、ダニング=クルーガー効果と呼ばれています。ろくでもない運転をする人ほど、自分のことを運転が上手いと思っていたりするものなのです。しかし、対人関係における自己評価では、全くの逆。極めて遠慮がちで、自分のことを過小評価するというのですから。

 元記事では、自己評価には「相手が存在するかどうか」が影響を与えている可能性があると言われています。つまり、自分の能力を過大評価してしまうとき、そこに他者の存在はありません。それは「自分が運転が上手いと思いますか」という絶対評価です。それに対して、会話相手という他者が存在することは、評価は相対評価の側面を持ちます。会話相手のこれまでの経験の中で、自分がどの程度楽しい人間に位置付けられるかというのは、相手の出会ってきた人に左右されるでしょう。そういう相対評価の場では、自己評価に慎重になるのではないかというのです。自分は、この仮説は一理あるような気がします。

 例えば、出会ったばかりの異性に一目惚れをしたからといって、すぐに告白することができるでしょうか。しばらく友人関係の付き合いをする中で、相手が自分に好意を持ってくれていることが確信できて、はじめて告白する勇気が出てくるような気がします。五分五分ではまだ勇気が持てず、七部三部くらいの可能性を確信できてはじめて気持ち的には五分五分じゃないでしょうか。何も恋愛のシチュエーションでなくとも、人は相手に嫌われているという事実が分かると深く傷つくものですから、ハードルを下げるというか予防線を張る行為を行なうんだと思うのです。

 しかし人間関係に予防線を張ってしまうと、本当に自分のことを好きな人を遠ざけてしまう危険性があります。人付き合いをする上では、自分が思うよりも人は自分のことが好きなんだという事実は知っておいてもいいと思うのです。

2018年9月22日土曜日

ジャイアンの二面性はF先生の優しさか

【感動】ジャイアンの名言「お前のモノは俺のモノ、俺のモノは俺のモノ!」 はこんなに感動する話から!

 皆さんはジャイアンをご存知でしょうか。あの国民的アニメ「ドラえもん」に登場するガキ大将・剛田武のあだ名です。ジャイアンは乱暴な性格で、のび太やスネ夫を殴ったり漫画やオモチャなどを横取りしたりします。今回は、そんな乱暴者・ジャイアンの持つ男らしさや優しさにも注目して見ようと思います。元記事はNAVERまとめの記事です。

 ジャイアンは短気で乱暴な言動が多く、今回のタイトルにもなっている「お前のものは俺のもの、俺のものも俺のもの」というセリフは有名です。極めて自己中心的・自分勝手な性格で、そんなジャイアン的な考え方のことを「ジャイアニズム」というのだそうです。一方で、義理固く涙もろい一面の性格を見せることがあり、もう一つの決め台詞「心の友よ!」はジャイアンのもう一つの性格を端的に表しています。特筆すべきは、そんな義侠心に富んだ性格は映画版では特に強調されます。例えば「ドラえもん のび太の大魔境」では、自らの我の強さでみんなを危機に晒してしまい、その責任を感じたジャイアンは、たった一人で敵に立ち向かおうとするペコ(クンタック王子)と行動を共にしようとします。

 元記事で言われているのは、ジャイアンの決め台詞「お前のものは俺のもの、俺のものも俺のもの」は、2011年3月25日の「のび太のハチャメチャ入学式」で、のび太が偶然トラックの荷台にランドセルを落としてしまい、必死に走ってトラックに追いつきランドセルを回収した時の台詞だということです。利己的で他人のものを我がものとして横取りしてしまう台詞ではなく、3.11 の直後で「絆」が叫ばれた時期の友愛の象徴だと。

 ただ実際のところは、どう考えてもこの台詞はそれ以前から存在していました。元々は、小学四年生1982年9月号の「横取りジャイアンをこらしめよう」で初めて登場した台詞だと言われています。実はアニメ版ではジャイアンの決め台詞となっていますが、原作では一度しか登場していないとも言われており、元記事で言われている「のび太のハチャメチャ入学式」での台詞は、行きすぎた俺様主義を是正しようとした藤子・F・不二雄先生の優しさなのかなと思います。

 他にも、ジャイアンの妹・ジャイ子に関しては、偶然同じ名前を持つ女の子がいじめられないようにとの配慮で公式には本名がないことになっていますし、ジャイアンがのび太をいじめる台詞「のび太のくせに生意気だ」というのも、体力や成績の低さや家族などを揶揄する言い回しを避ける配慮だと言われています。優しさに包まれた「ドラえもん」、これほど長きにわたって愛され続けているのもよくわかりますよね。

2018年9月19日水曜日

知っていないと絶対に読めない英単語 ghoti

Ghoti - WIkipedia

 今回は英単語に関する小ネタです。元記事はWikipediaなのですが、ふとした時に見つけたこの単語を紹介します。実際のところ、このためにこそ作られた造語で、自然に存在する難読単語ではありませんので、どう頑張っても読めません。 ゴーチ? ゴティ? 自分も最初はそんな風に読むのかと思っていました。

 実は、この単語の正しい読み方は「フィッシュ」です。この単語は fish の音を異なる綴りで表したもので、発音も fish と同じ [ˈfɪʃ] です。単語を構成する3つの部分が、それぞれ次の単語と同じようにトリッキーに読むようになっています。
(1) gh - laugh (ラフ [læf], [lɑːf]) の gh と同じように [f] と発音
(2) o - women (ウィミン [ˈwɪmɪn], [ˈwɪmən]) の o と同じ [ɪ] の発音
(3) ti - nation (ネイシャン [ˈneɪʃən]) の ti と同じ [ʃ] の発音

 もう無理やりとしか思えないですが、裏を返せば元になっている単語の gh, o, ti の読み方がそもそも無理やりなんだと思います。英単語の中にこんな無理やりな発音をする単語があるのは、歴史的な経緯があるのだそうです。

 英語は本来フリジア語(オランダ北部)の類縁をもとに、ラテン語由来の単語が大量に導入されています。出自がそもそも複雑で、混血状態だったわけです。さらに15〜16世紀にかけて、大母音推移とよばれる大規模な変化が起こります。例えば now という単語は、もともと [nu:] と読んでいましたが [naʊ] と読み方が変わりました。さらには、近代英語はアメリカをはじめ多くの地域で使用され、アメリカの国力の増大とともに様々な言語から外来語として単語を導入し、綴りの不規則性はさらに拡大したわけです。ghoti という語の生みの親とされるジョージ・バーナード・ショー氏は、この複雑怪奇な英語に対するアンチテーゼとという意味合いを込めたのかもしれません。

 ちなみに、これに colonel (カーネル, [ˈkɝnəl]) の olo を付け加えて ghotiolo とすると、これは fisher (フィッシャー [ˈfɪʃɚ]) と発音するのだそうです。もはや誰も読めないですよね。

 さらにさらに、
(1) though (ヅォウ [ðoʊ]) の gh
(2) people (ピープル、ピーポー [ˈpiːpəl], [ˈpiːpl̩]) の o
(3) ballet (バレイ ['bæleɪ]) の t
(4) business (ビズネス、ビズニス [ˈbɪznəs], [ˈbɪzˌnɪs]) のi
は、いずれも発音としては読まない部分ですので、実は ghoti は全く発音しないのが正しいという解釈も成り立つのかも知れません...

 いわゆる言葉遊びの類なのですが、それなりに理屈を付けて単語を作り出すところなんて、プログラマーの斜め上の発想に似ているような気もして面白いですね。

2018年9月15日土曜日

他人のおならは臭いのに自分のおならは臭くない!

Why Do We Like Our Own Farts?

 今回の話題はきれな話ではありません。というのも今回は、人はなぜ他人のおならは臭いのに自分のおならは臭くないのかという話題です。元記事は、YouTubeのチャンネルAsapSCIENCEの動画です。その動画がこちら(↓)。


 ところで、人はどのくらい "おなら" をするのか知っていますか? 実は平均で1日に約10回くらいなのだそうです。可愛いあの娘も、10回もしているわけですね。そのおならについて、他人のおならは我慢ならないほど臭いのに、自分のおならはバラの香りとまでは行かないまでも、それほど臭くないと思いませんか。他人のおならは臭いのに、自分のは臭くない。これにはきちんとした科学的根拠があるのだそうです。

 簡単に言ってしますと、人は「歌」でも「絵」でも「におい」でも、普段から慣れ親しんだものを好みがちだということです。それはおならであっても例外ではなく、初めて嗅ぐ他人のおならよりも、普段から嗅ぎ慣れている自分のおならが好きということです。もっと言えば、おならのみならず体臭であっても同じです。

 慣れ親しんでいないにおいを嫌いなのは、人間の防衛本能によるところが大きいと考えられています。臭いと思うものは大抵は害をなすものであって、人が腐った食べ物や糞尿のにおいが嫌いなのは、病気や伝染病を避けるためには必要な本能から来るものとも言えるでしょう。

 人間が自分に害をなすもののにおいを嫌い、逆に自分自身のにおいを好むことで、適切な衛生状態を維持できています。面白いことに、母親は自分の子どもの排泄物は他人のものほど嫌悪感を感じないのだそうです。自分は、赤ちゃんが生まれた時からずっとオムツ替えをしている経験からそうなっているのかと思っていましたが、もっと本能的なものだったんですね。

 ただ、おならをどのくらい嫌悪するのかは、時代や性別・文化・個人の考え方など様々な要因によります。保守的な人ほどおならのにおいに嫌悪感を示すそうで、子どもたちがウンチやおならなど下ネタを好むのは、日本が保守的な社会だという証拠なのかもしれません。

 もう一つ。他人のおならに関しては、脳の前帯状皮質も大きな役割をしています。例の独特の音を聞いて誰かがおならをしたと分かった時、人はそのにおいを予想します。そして前帯状皮質は、そのにおいの危険性に備えて「気をつけろ!」と身体に警告を発するのです。そのために、本当はそれほどでもないのにすごく臭いと錯覚しているという側面もあるのだそうです。

2018年9月14日金曜日

強制されたボランティアをボランティアと呼べるのか

富士通は300人 「五輪ボランティア」企業からも“徴兵”開始

 今回は、東京オリンピックに向けたボランティア募集が9月の中旬から始まるという話題です。元記事は、日刊ゲンダイDIGITALの記事です。

 ボランティアの人員が学生だけでは足りないのか、東京五輪のスポンサー企業にはボランティアの“徴兵”が始まっているのだそうです。オリンピックゴールドパートナーの富士通は、東京五輪組織委員会からボランティア枠300人のノルマを課せられているのだとか。富士通は、社内募集により2,000人の応募があって324人を選抜している、社員に強制してはいないと言っているようですが、どうも胡散臭い気がします。というのも、富士通によれば、それは業務としてではなく積立休暇や有休を使わなければならないそうです。富士通のような大企業で働く忙しいビジネスマンが、わざわざ休みを取って、真夏の炎天下で熱中症になっても怪我しても労災が下りないボランティアなんかに行くでしょうか。富士通が「休みを取ってボランティアしていたので、今期の予算は達成できませんでした。キリッ」という理屈が通るならいいですが、そんな会社は聞いたことがありません。

 このニュース記事を見て、「国家総動員体制」という言葉が思い浮かんだのは、自分だけじゃないと思います。まるでさきの太平洋戦争じゃないですか。しかも、東京五輪組織委員会や各種組織の人たちが高い給料をもらっているのに対して、庶民はタダで働けと言っているんですよ。組織委員会の役員報酬は年2,400万円、宿泊・交通費なども全額支給なのに対して、ボランティアは報酬なしは当たり前で、宿泊・交通費も自腹。冷房の効いた部屋で踏ん反り返っている森喜朗元首相らと、炎天下の中無償労働を強いられる庶民の図。

 国際オリンピック委員会(IOC)のコーツ副会長は「やりたくなければ申し込まなければ良い」などと話しているそうですが、富士通ではボランティアに申し込まないとリストラ対象リストに載るという噂もあるくらいですから、ボランティアという名の「半強制」なのは明白です。もし自分の会社がこのノルマを課せられたら、各部から何人ずつ出せというお達しが来ることが容易に想像できます。そして一番仕事する若手から引っ張られるだろうことも、また容易に想像できます。

 個人的には、こんなボランティア強制で批判を浴びるようなことをしなくても、もっと単純に解決すればいいのにと思います。例えば、9万人とも言われるボランティアの方々に、1日1万円の日当を支払うんです。オリンピック・パラリンピックの20日間(オリンピック・パラリンピック各10日間)支払ったとしても、たったの180億円です。4,000億円もある協賛金からすればわずかな金額です。猛暑どころか酷暑が予想される2020年真夏の東京で過酷な作業をする労働者を確保する金額だと考えれば、とても安い金額だと思うんです。

2018年9月11日火曜日

アスキーアートの原点

ASCII Art – 1948 (Oct, 1948)

 今回は、はるか昔からアスキーアートが作られていたという話題です。元記事は、Modern MechanixのPaul Hadley氏の記事です。

 そもそもアスキーアートというのは、ASCII(この綴りでアスキーと読みます)コードと呼ばれる文字だけを使って絵などを表現する技法のことです。AAと略されることもありますが、簡単なところだと、
  (^▽^) m(_ _)m orz
のような顔文字から、
  ____ ∧ ∧
  |\ /(´~`)\<発展段階
  | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
  | |=みかん=|
   \|_____|
のように複数の行を使用するもの、さらには
      , -.―――--.、
     ,イ,,i、リ,,リ,,ノノ,,;;;;;;;;ヽ
    .i;}'       "ミ;;;;:}
    |} ,,..、_、  , _,,,..、  |;;;:|
    |} ,_tュ,〈  ヒ''tュ_  i;;;;|
    |  ー' | ` -     ト'{
   .「|   イ_i _ >、     }〉}
   `{| _.ノ;;/;;/,ゞ;ヽ、  .!-'
     |    ='"     |
      i゙ 、_  ゙,,,  ,, ' {
    丿\  ̄ ̄  _,,-"ヽ
  ''"~ヽ  \、_;;,..-" _ ,i`ー-
     ヽ、oヽ/ \  /o/  |
のような、アートと呼べるレベルのものもあります。

 Hadley氏の記事で紹介されているのは、そんなアスキーアートの原点とも言える1948年の作品で、当時はアスキーアートとは呼ばずに「Keyboard Art」と呼ばれていたのだそうです。その作品がこちら(↓)。 


 当時はコンピューターなどありませんから、タイプライターを使って作られていました。画面を見ながらキーボードを打って何度でも書き直せるAAとは違い、タイプライターのKeyboard Artは、この(↑)Xだけで作られた花の作品のように、まず紙に輪郭を描いてからその中をXで埋めるような描き方をされたものが多かったのだとか。

 元記事で紹介されているのは1948年ですが、そもそも文字を使って絵を描こうという試みの起源は、19世紀の古いタイプライター時代にさかのぼります。現在知られている最も古いKeyboard Artは、1898年(明治31年)にFlora Stacey氏が蝶を表現したものだと言われています(Wikipediaより)。いわゆるタイプライターが商用として販売されたのが1865年と言われていますから、タイプライターが世の中に広まるに連れてこういったアートが考え出されたということです。

 タイプライターはアルファベットと数字・記号しか使えないという制約があって、とても絵を描くのに適した機械ではありません。でも、そんな制約があるからこそ、アートが生まれる。全くの自由では工夫する必要がない。むしろ制約が多いところにこそ工夫が生まれ、アートにまで昇華されるというのが面白いですよね。極論すれば、アートとは制約のあるところにしか生まれないとも言えるかもしれませんね。

2018年9月7日金曜日

世界で一番ほっこりする脅迫状

【衝撃】Twitter女さん「娘とお留守番してる夫からこんな脅迫された…」 

 今回はTwitterで話題になっていた、この話題。たくあんちゃん (@sosocanishino)が夫から受け取った、世界で一番ほっこりする脅迫状です。


 何気に「縦読み」だったりするんですよね。小さい子どもと二人っきりで過ごすお母さんをちょっと解放してあげようという、旦那さんの心づかいがほっこりしますね。